エチオピア旅行 No. 6 ダナキルツアーその3~遂にエルタ・アレとご対面!そして…下山
虫除けのジェルを塗って寝たのですが、微妙に塗り漏れているところを5〜6箇所刺されておりました(笑)
ただ、屋根の下の睡眠は快適でした!
朝ごはん
昨晩のインジェラとは打って変わって、旅行者向けのメニューでした。
出発まで少し寛ぎましたが、ホワイトタイガー的な猫に威嚇されたり。
今日はエルタ・アレ火山までランクルで延々と移動する日です。
お昼までの移動中の写真は一枚も撮っておりませんでした(笑)
お昼のエチオピア風炊き込みご飯は塩も旨味もイマイチ決まっておりませんでしたが、辛味調味料・バルバリを掛けたところ食べられるレヴェルまで引き上げられました。
火山地帯っぽくなったあたりでカメラ起動!
火山岩だらけの酷暑の中、トイレ休憩が行われました。
ひたすら爆走
こんなところを進むので、自動的にヘッドバンギング状態。時折、メロイックサインをして気を紛らわせました。写真を撮れないほど揺れる場所も通り、車体が斜めになりながら火山岩の上を進むランクルには改めて感動。ちょっと欲しくなりましたが、東京には似合いませんね(笑)
正面にエルタ・アレ火山が見えてきました。
これから夜通し(言い過ぎ)歩きます。先にラクダ隊が野営地まで水と寝具を運んでくれます。
本格的に治安が悪いエリアなようで、モノホンの兵士が護衛に付きます。
夜ご飯。どうですか、これ?
そして、テンションMAXの状態で、夜の涼しくなった砂漠を数時間歩きました…
割と良いペースで進むので、写真は一枚も撮らず。高揚感に加えて、その場の雰囲気を楽しむ自分がいたため、撮らなかったのかもしれません。
山頂にたどり着き、火口を目指します。砂漠の歩行も同様でしたが、ヘッドライトは必需品でした。
そして…念願のエルタ・アレ!
あれ?ガスってます(笑)
硫黄が混ざった明らかに有毒なガスが時折襲いかかる中、望遠レンズで撮りましたが、マグマが見えません(笑)
ガスは花火の臭いを数十倍に強化した感じで、鼻に入った瞬間にむせます。
場を支配する虚無感…。非常に静謐な空間でした(笑)
ドローンを飛ばしてみたところ、別の日本人グループの男性が面白い事をされてました(笑)
いや、ショックじゃなかったのかって?勿論ショックだったのですが、余りにも雄大な火口だったので、自然の事だから仕方ないな…と妙に割り切って考える事が出来ました。
マグマが沸き、うねる音が低く聞こえてきて、それが身体の内部に染み込み、妙な戦慄を覚えます。地球上の何処でも聞いた事が無い、低い振動音。原初の畏怖を感じたのは、僕が田舎出身であり、大学の頃にアニミズムを研究した事に起因するからかもしれません。個人的に、その音を聞けただけでも来た甲斐がありました。
また、グループの仲間と出会えた事で、旅の目的の大半は達成されていたんだな、と感じました。
寝床は火山岩の上で酷い環境。翌朝、火口にリベンジするも矢張り見ることは出来ませんでした。下山を開始します。
早朝の火山トレッキングは、爽快でした。
前の晩は暗くて分からなかったけれど、全て溶岩だと思うと興味深い。
見る見る間に、火山が小さくなってゆきます。
トップ集団で歩いたので、時間調整の最中にドローンを起動!
気持ち良かったなー
日の出も見る事が出来ました。
兵士を撮っていると、撮るな!と言われたので…
山を撮りました。
地形が本当に面白い。
野良ラクダも発見
ガイドの少年(?)はサンダルで恐ろしいスピードで火山を下りました(笑)
さらば、エルタ・アレ
早朝から汗だくで下山。ハフトンからの差し入れのマンゴージュースが嬉しい!
人工的な味わいと強い甘みが身体を癒やしてくれました。
朝ごはん。何回も見た組み合わせ(笑)
下山後の車移動は、開放感からか皆良い笑顔でした。
途中、塩湖と製塩場に立ち寄ります。
死海のように浮くみたいですが、暑いので、我々は木陰で休憩(笑)
ドローンを飛ばして遊びました。
昼ごはん
食堂内を縦横無尽に歩くヤギ
おっさんと猫
メケレへの道中、ハフトンとローカルコーヒーショップへピットイン。
こう言ったざっくばらんなお店でも、エチオピア珈琲は美味しい!
これはヴェトナムやグァテマラのコーヒーショップとの相違点になります。
気持ちの良いエチオピア高地の街
停めてもらい、清々しい風を吸い込み、ダナキルツアーの終わりを感じました。
メケレのETTに戻り、グループの皆とお別れ。
皆、その日の内に次なる目的地を 目指します。
僕は首都・アディスアベバへ。
エチオピア旅行 No. 5 ダナキルツアーその2~異世界感たっぷりのダロール火山
死ぬほど寝苦しい夜を超え、清々しい朝がやって来ました!
…嘘です。あまり清々しくなく、何とも気だるい朝でした(笑)
朝ごはん。スイカが超嬉しい!暑い紅茶(アディスティー)も汗をかいた身体に妙にしみました。
前日にドローンを飛ばした際、調子が良くなかったので、集落で飛ばして起動実験をしておりました。すると、集落の青年や子どもたちが関心を示し、人気者に。モノで人気になるってのは結構寂しかったです(笑)
その後、集落の青年が僕に「一眼レフを貸してくれ!皆を撮ってくるよ!」と言うので、貸してあげました。バシャバシャ撮りまくり、バッテリーを消耗されましたが(笑)、腕前は中々です。
通りすがりのハイテンションなおじいさん
サムズアップの後、おもむろにガレキの上に寝転び、寝転んだ姿も撮ってくれ!と(笑)
寝心地が悪そうです。
厨房
子どもたち
僕らのドライバー、ハフトン。レンズフードがズレてきて、盗撮のよう…
集落の子ども達はスレておらず、陽気な気分にしてくれました。では、出発!
道中は前日の風景とほぼ同じだったのですが、途中、何とラクダのミイラが!
グループの人とキャーキャー写真撮影をしたのですが、車中に残った方から聞いたところ、ハフトン(ドライバー)は露骨に顔をしかめていたそうです(笑)
日本人は世界各地で変なものに興味を示す民族だから、仕方ない。
本日のメイン、ダロールに到着しました。
ダロールは1926年に起きた水蒸気爆発で生じたそう。海抜マイナス45m~50mに存在し、「世界で最も低い噴火口」として知られます。「ダロール」は地元の民族(アファル人、ダナキル人)の言葉で「溶解」や「崩壊」を意味し、強酸性の池や硫黄、酸化鉄などで構成される地形は、地球離れした光景です。
エリトリア国境に近く、治安が悪い(武装した山賊が出る)ため、護衛が付いての散策となります。
早朝ですが、気温が高いです。「世界で二番目に暑い場所」と言われる割に楽勝だな、と思っておりましたが、帰る頃にはかなりの気温になりました。
遠くに火口から生じる噴煙が見えます。
近づくと否応なしにテンションが上り、目まぐるしく変わる光景に目を奪われつつ、歩みが速くなります。
ふと遠くを見ると、彼方に護衛がおりました(300mmズームレンズに切り替えて撮影)。
Mineral Flowers
周囲は圧倒的な異世界感!
火口が見えた!
ここぞとばかりにドローンを起動!
途中、USBケーブルに異常があり、こちらの動画しか撮れませんでした。
…が日本に帰国して観ると、凄い風景ですね(笑)
暑くなり始めたところで、下山します。
行きは朝イチだしテンションが高いしで、全く気になりませんでしたが、結構な距離を歩いておりました。奥に広がるのは、塩湖です。
汗だくになりましたが、ランクルの車内にはACが効いており、天国!
やっぱり絵になるなあ…ランクル。
目指す先は前日とは異なる塩湖です。
こちらは前日よりも壮観でした!「乾季ウユニを超える」と評する旅行者の言葉にも納得です。グループのみんなやハフトン(ドライバー笑)と写真を撮り満喫、満喫。
塩の採掘場にも立ち寄りましたが、外は酷暑なので皆車中におりました(笑)
恰幅の良いハフトンは「困った奴らだな」みたいな仕草をしつつ、自分も外に出なくてラッキーと言わんばかりの笑顔でした。
その後、前日お昼を食べた町に戻り、ランチとなりました。
暑い砂漠を抜けた後なので、ビールやコーラで乾杯!!
メチャクチャ美味しかったです。
そして、料理。
謎パスタ登場。
パスタは旅行者向けなのかと思いましたが、他のレストランも含め、エチオピア人も食べているのを見かけました。これはイタリアに支配されていた頃の名残なのでしょう。
茹で加減や調理法は原型を留めておりませんが(笑)
ランチの後は、今日の宿泊地に向かいます。
村ですね。
宿には「壁で囲まれた部屋」があり、「シャワー」を浴びることができたため、天国のようでした。「シャワー」は貯水槽から汲んだバケツ一杯の水でしたが、髪と身体を洗えて、本当に気持ち良かった!ツアー中、後にも先にもシャワーと部屋があったのは、今宵だけでした(笑)
夜ご飯までビールを飲んで過ごし、のんびり。ビールは宿の向かいの商店に売られており、金額も適正価格で「やるなあ」と思いました。インドやエジプトならば、ブッ飛んだ値付けをする事でしょう。
ツアー中、初のインジェラ登場!
僕だけ嬉しがっていた気がしますが、本当に嬉しかったので覚えておりません(笑)
でも、インジェラ自体の酸味が強くなく、豆のワット(シチュー)は大変美味しかったので、皆イメージが少し良くなったかな?
インジェラは旨味や辛味、スパイスの強い料理と合わせると、独特の酸味が寧ろポジティブに作用します。恐らくインジェラに慣れ親しむと、主食に酸味が無いのは物足りなく感じる事でしょう。
部屋の中でぐっすりと寝ました。朝起きると、蚊に複数箇所刺されておりましたが。
続く
エチオピア旅行 No. 4 ダナキルツアーその1~アサレ塩湖と過酷な野営
遂にエチオピア旅行の大本命、ダナキルツアーに出発!
このツアーはエチオピアに行く人のほぼ100%が参加するであろうツアー。ダナキル砂漠はアフリカ大地溝帯の内部に位置し、海抜はマイナス100m以上(世界屈指の低地)。「夏には気温が50℃近くになることがあり、人類が住める最も暑い場所としてギネス記録に登録されている」そうです(wikipediaより)。
なんでそんなところに行くのか?と言えば、地球離れした景観に出会えるためです。主な見どころは、ダナキル低地、エルタ・アレ火山、ダロール火山、アサレ塩湖。日本人旅行者から「世界一過酷なツアー」と呼ばれるツアーは如何ほどか!?と少々気合を入れて参加しました。
僕は3泊4日のフルツアーに参加したので、初日の出発時間は8時と余裕がありました。なので、宿の近くのパン屋さんでパンをゲット!
中国の【饼】の甘いバージョンのようなもの
ボンボリーノ(ドーナッツ)
食した後、同じ宿の人たちとETT(ツアー会社)のオフィスに向かいました。オフィスでは待ち時間がやたら長く、ゆるーく待たされましたが、おかげで世界一周中の日本人の皆さまと仲良くなり、一緒のグループに!長い行程で、一緒の車なので、素敵な方々と仲良くなれたのは本当にありがたかったです。プライバシーの兼ね合いで写真は載せませんが、今回の旅が最高の思い出となったのは、グループのみんなのおかげです。
やっと出発しました(11時手前??)。
お昼は町に立ち寄って食事。
喉を潤します。
食事は、ビーツを用いた謎のシチュー(ワット)です(笑) 「あらゆる国籍の旅行者がクレームを付けないように調整した結果、ボンヤリした味になった」と言う感想ですが、別に美味くも不味くもなく、野菜が多いのが嬉しかったです。
山岳地帯、渓谷を走り続けます。
視界が開けた後、車を降ろされ、「凄い谷がある」との事でしたが、ハッキリ言って単なる工事現場かと思いました(笑)
自分には、一列に連なるランクルの方が素敵な風景でした。
さて、しばらく走ったところで、また集落に立ち寄り、「今晩の寝床だ」と見せられたのが、これ
いやあ、ワクワクしました。
野営地から次の目的地であるアサレ塩湖は近い模様。走っていると、蜃気楼のような景色が!
次第に、土に塩が混ざり始めます。
塩湖に入りました。一面真っ白。ゆえに蜃気楼のように見えたわけですね。
走り続けます。
奥の方は風が強く、空の色が異なり、ワイルド感が半端なかったです。
かなりの温度でしたが、ドローンを飛ばしてみました。
マシンの耐久温度を超えているので、早々に着陸させました(笑)
ちなみに、岩山に見えたものは何と岩塩でできているそう。
採掘して、塩を日本に持ち帰りました(笑)
塩湖で採掘したものは、ミネラル分も多く、美味しいです。
ここらへんでしきりに塩を採掘しました(笑)
塩湖の奥の方に行くと水が増え、結晶化した塩が付着した流木も。
陽が落ちてくると、幻想的です。
波
一番奥は正に「湖」。
塩分濃度が高すぎて生物が存在しない湖。
次第に風が強くなる黄昏時に眺めていると、どことなく不気味でした。
日が暮れる前にランクルで野営地に戻ります。
ただ、戻った時にはほぼ真っ暗。ヘッドライトを装着し、闇の中で食事します。
後で写真を見て何とも言えないビジュアルに苦笑しましたが、味は悪くなかったです。
ちなみに、こちらのヘッドライトを購入して臨んだのですが、ツアー参加者の中で一番明るかったです(笑) お値打ち品!
する事も無いので、早々に就寝です。
しかし、深夜まで砂混じりの熱風が吹き続け、マジでキツかったです。途中、トイレ(砂漠)に行ったりして気を紛らわせようとしましたが、ムリでした。
「これは放っておいても絶対に寝られない…意識の変革が必要だ」と、様々な自己暗示的な思考を行い、何とか寝付けました。心頭滅却すれば火もまた涼し…そこまでは達観できませんでしたが、意識の変革は重要だなと痛感しました。
ツアーの中で、この夜が一番「過酷」でした(笑)
二日目に続きます…
エチオピア旅行 No. 3 古都アクスムその2~シバの女王の宮殿跡、シオンの聖母大聖堂
エザナ王の碑文を見た後は、シバの女王関連の遺跡を巡りました。
まずは「シバの女王の浴槽跡」へ。響きは何となく艶めかしいですが…
整備されているため、全く遺跡に見えません。
地元の子どもたち(と一部成人男性)はマッパで泳いでおりました(笑)
唯一、シンメトリーが素敵なヤギに目を奪われました。
女王への恭順の意を示しているかのようです。
…向かう先はマッパの地元の子どもたち(と一部成人男性)ですが。
その後、「シバの女王の宮殿跡」へ。
旧約聖書に登場する「シバの女王」は現在のイエメンからエチオピア一帯を支配しており、石積みの遺構から類推して、当地の王宮は3,250k㎡にも及ぶとされております。
現在露出している遺構はシバの女王の時代よりも後のもので、建造年はBC7~5世紀説と3~6世紀説があるそうです。よって、歴史的検証についてはまだまだと言う事になります。
当時は3階建てで50もの部屋がある宮殿だったそうですが、今は見る影もありません。
穏やかな農村にあります。
不思議な樹
街に戻り、シオンの聖母大聖堂を訪問します。
訪問当日は礼拝が14時まで行われており、教会の周りで1時間ほどぼんやり過ごしました。
シオンの聖母大聖堂には、モーゼの十戒を納めたアーク(聖櫃)があるとされます。伝承によると、アークはシバの女王とソロモン王(イスラエル王、在位BC971年〜BC931年頃)の子であるメネリク1世がイスラエルから持ち帰ったそうです。
木陰で涼やかな風に身を任せていると…またしても遠くから「ハロー!」の声が…
裸足の女の子が、不敵な笑顔を浮かべて僕を見ておりました。元気よく「ハロー!」と返し、すかさず「写真撮って良い?」と日本語で聞きつつ、カメラを構えます。
お姉ちゃんはシャイでしたが、妹はノリノリ。
素敵な笑顔を頂きました!
14時になり、中に入っても良いとの事。
まだ儀式が行われておりましたが、家族写真を撮影する方や、スペイン人観光客などもいたため、一安心。
こちらの教会は20世紀にハイレ・セラシエ1世(エチオピア帝国のラストエンペラー)が建造した教会。奥に16世紀にファシリダス帝が建造した旧シオン・マリア聖堂があり、そちらは女人禁制ですが、こちらは男女両方が入れる教会です。
奥の教会は16世紀の創建だけに、時に研磨された重厚感が漂います。
少しの間なら中に入っても良いとの談で、幸運にも中を見る事ができました!
教会内は、500年以上女人禁制と言う事もあってか、独特の空気が漂っておりました。
しかし、出ようとしたところ、入り口の扉だけでなく他の扉も施錠され、中には人気が無く、焦りました。無音の中、独特の空気感を肌に感じます。扉を片っ端から調べ、空いている扉を見つけて、脱出できました。
ドライバーと合流し、いざメケレに帰還!
道中の風景は雄大で、眺めていて飽きませんでした。
正面の山はイタリアとの戦争で、イタリアを破った舞台の山。
そう、エチオピアはイタリアに侵略されながら、破った国なのです。
車中で揺れながらの撮影なので見苦しい写真ですが、途中、雰囲気のある街を通りました。
ドライバーのおかげで、19時頃にメケレに戻ってこれました。
しかし、部屋に戻ること無く、夕飯を求めて街を歩きます。
ついさっき車の窓から見て気になったお店まで、歩いて引き返しました(笑)
入り口にガードマンが居て驚きます。
店内は広大!しかもステージがあり、音楽の演奏があるようです。それはそれで気になりましたが、各テーブルの上の料理に目を走らせたところ、トュブスのみでした。大変美味しそうなトュブスでしたが、敢えてここは撤退。限られた日にちの中でエチオピア料理を味わうべく、他の料理を提供しているお店を探します。
別の良さげなお店を発見。海外でも、お店を探す際の「選球眼」は日本とあまり変わりません。美味しいお店は自ずと美味しい空気を放っておりますので。
こちらもガードマンが居ますが、暇そうです(笑)
店内も空いておりますが、雰囲気があり、清潔感も十分。
とりあえずビール。このHabeshaと言うビールもエチオピアでポピュラーなビールです。Dashenよりも苦味が強めで、麦の香りもあります。
料理を頼もうとしたところ、メニューが無いとの事。よって、事前に調べていた料理で、羊肉の煮込みである【バグ・ワット】を頼みました。
器に入っていたのですが、店員さんが親切心ですかさずインジェラに掛けてくれました。カメラを構えて撮ろうとしたのですが、サービス精神旺盛で間髪入れずバシャッと(笑)
【バグ・ワット】は羊肉の旨味が強くて美味しいです。スパイスはコリアンダーが強めで、生のローズマリーも少々。ここのインジェラは酸味が少し強めでした。単体で頂くとクセがあるものの、【バグ・ワット】との相性は良好です。
もちろんバルバリも供されます。
入り口近くにある厨房。
途中からお客さんも増えて、心地よい賑々しさの中で食事ができました。
翌日からのダナキルツアーに備え、早寝しました。
エチオピア旅行 No. 2 古都アクスムその1~遺跡と激ローカル系インジェラ
エチオピア2日目。「エチオピア発祥の地」として知られるアクスムに行ってきました(メケレから190kmほど)。
アクスムは有名な「シバの女王」の息子が興した王朝であり、街にあるシオンのマリア教会には「契約の聖櫃」があるとされます。後者はインディ・ジョーンズの「レイダース/失われたアーク」に登場したアレ。にわか考古学ファンとしては、行ってみる他ありません(笑)
しかし、朝6時出発なので気合を入れて早起きしたものの、チャーターしたドライバーが到着せず…。
30分待ったところ、やっと来て、「行くはずだったドライバーが起きれず、急きょ自分に電話がかかってきた」との事。予定のドライバーは「前日のダナキル砂漠ツアーで疲れて寝坊した」そうです(笑) まあ、気を取り直して出発しました。
フロントガラスに可愛らしいヒビが入っておりました。
なかなか風情のある田園風景が続きます。
ただ、道中、トラブルが発生!1時間くらい走ったところで、知り合い(同じ会社?)のドライバーが路上でタイヤ交換しており、それを助けるドライバー。「おお!良い奴だな〜」と眺めていると、なんと対向車線から来た車が水を吹き、停車します。オーバーヒートでしょうか。しかも、ノロノロ進んだ挙げ句に、停車している車の隣に停車!
何故、わざわざそこに停まる…
案の定、車がやって来てクラクションの嵐。
車を押して、あるべき場所に戻って頂きます。
幸運にも20分弱の足止めで済み、ドライブを再開できました。
しかし、またトラブルが発生し、そちらは深刻。ドライバーから「アクスムに着いたらどうするんだい?」と聞かれ、「????」と思考が一瞬停止。ドライバーは僕を「アクスムに連れて行って、下ろす」だけのミッションとの事。「いやいや!日帰りで可能と聞いたから、お金を払ったんだよ!」。行きたい場所などを説明して、必死に交渉します。ただ、ドライバーは会社から急に伝えられただけなので、決定権は持っておりません。会社のボスに連絡してもらいます。
翌日から本命のダナキルツアーなので、ハラハラして待ちました。その後、確認のやり取りが何回かあり、なんとかドライバーが行ってくれる事に。マジで安堵しました。ちなみに、このドライバー、お礼を伝えても「礼には及ばない。これが俺の仕事なので」とカッコ良いセリフで答えてくれました。
お昼すぎにアクスム到着。とりあえず、オベリスクを見ます。こちらのオベリスクは4世紀頃のエザナ王統治下のものとされており、全長は23m。かつてアクスムには130本を超える石柱があったそうですが、多くはイタリアとの戦争で倒壊し、現在は放置されたままとの事です。
盗掘を防ぐために偽の扉が設けられた王墓。
これも4世紀後半のものですが、非常に高い技術で驚きました。
遺跡から街を望む。
街を散策しました。
教会
樹齢数百年と言う樹木
朝も昼も食べていないので、軽く食べようと目についたお店に。
すると
生肉がぶら下がっており、ちょっと肝を冷やしました(笑)
しかし、火を通すよう(トュブス)なので覚悟を決めて頂くことにします。
勿論、インジェラです。テイクアウェイにしたところ、壊れた土器の破片のよう(笑) 味は超ローカル!いやあ、勉強になりました…
遺跡巡りを続行。カレブ王の地下墳墓(6世紀頃)。
地下墳墓の上には石造りの神殿が建っていたそうです。
砂浴びするロバ
エザナ王の碑文
エザナ王(4世紀)の戦勝を神に感謝した碑文。ギーズ語、ギリシャ語、サービニア語で書かれており、「石碑を持ち出した者には予期せざる死が訪れる」と刻まれているそうです。
後編に続く
エチオピア旅行 No. 1 メケレ到着!ダナキルツアー予約と初インジェラ
日本からバンコク経由でアディスアベバに入り、すぐにメケレに飛びました!
- 1:45 BANGKOK SUVARNABHUMI, THAILAND
- 6:15 ADDIS ABABA, ETHIOPIA
- 8:00 ADDIS ABABA, ETHIOPIA
- 9:25 MAKALE, ETHIOPIA ※この乗り継ぎ時間でジャストでした
日本〜バンコクをタイ国際空港で取り、バンコク〜アディスアベバをエチオピア航空で取りました。すべて一緒くたに手配するよりも5万円くらい安く上がりました!
そして、エチオピア航空は結構高い航空会社なのですが、エチオピアに入る国際便をエチオピア航空にすると格段に安くなると言う裏技があります(Hクラス)。
情報的なことは以上にして、写真中心にエチオピアの魅力をご紹介していきます。
アディスアベバの空港(国際ターミナル)
結構立派!しかも、隣に中国企業が巨大なターミナルを増設中です。
国内ターミナル
あたかもバスターミナルのようにカジュアルです(笑) なお、国際線ターミナルからは直結しておりません。10分ほど歩く必要があります。
和気あいあいとした搭乗風景。
アディスアベバからメケレまでの風景は壮大でした!
ブロッケン現象も確認して、ひとり大興奮!
写真では非常に分かりづらいですが…
左上に見えるのがメケレの街です。
滑走路から歩いて移動!
ウェアハウスのような空港です(笑)
空港前。まともそうなタクシードライバーを探して、市内に向かいます。
空港から市内までは車で10分強と近いです。ホテルはBooking.comで予約しておきました。清潔かつお湯も出る点が嬉しい(湯量は非常に少ないですが、メケレではお湯が出るのは奇跡らしいですw)。
部屋からの風景。飛行機から見えた十字架が!
宿に荷物を置いたら、休み暇もなく旅のメインであるダナキルツアーの予約に!
Milano Hotelに入っているETT(Ethio Travel and Tours)を目指します。
ダナキルツアーを2日後に確定させられたので、翌日は古都・アクスムに行くことにします。「エチオピア発祥の地」として知られるアクスム。公共交通機関を用いると2日かかってしまうので、車&ドライバーを1日チャーターしました。ダナキルツアーと合わせて$380。ダナキルだけでも$400〜$500ふっかけられる(他のツアー会社も)ようなので、交渉して割とお得なところまで下げられたように思います。かつて中東や北インドで交渉術を体得していて良かったです(笑)
これで旅がバッチリ出来ることになったので、やっと一息つけます。街を散策し、ランチスポットを探すことに〜
大きな通りから…
小さな通りまで歩きまわります
突然、Hello!と聞こえてきたのでキョロキョロすると、可愛らしい子がこちらを見ておりました。すかさずカメラを構えると、素敵な笑顔を!エチオピア、早々に良い国だな〜と思ったり。
エチオピア名物のコーヒーを飲ませるカフェ。休日だったので賑わっておりました。
パンツなのかシャツなのか微妙なところです
こちらの食堂にします!
店内は予想外にお洒落でした(笑)
初のエチオピアビール!後になり、銘柄は6つくらいあると知りました。
食べたものは【スペシャル・トュブス】。トュブスは羊肉のソテーで、エチオピアでは極めて一般的。今回の旅行で、何回も食すことになりました。しかし!こちらのトュブスはズバ抜けて美味しかった。
素晴らしいビジュアル!香りも良いです。
こ、これが…
インジェラ!
日本人から「見た目雑巾、味はゲロ」とボロクソに言われるエチオピアの国民的炭水化物(日本における白米に等しい)。確かに見た目は雑巾に似ております(笑)
肉を巻いて頂いてみました。味は果たして…
いや、これ、美味いじゃないの!
イネ科の植物・テフを発酵させているため独特の酸味がありますが、 強い味の肉や味付けだと、相性抜群。酸味が料理の構成要素として有機的に働き、むしろ爽快感に繋がります。しっとり軽やかな食感も、肉と食べるには良い。そして、発酵させてるとは言っても、臭いが無いので意外にも食べやすいです。
ちなみに、お店(=家庭)によって酸味の程度が異なりました。日本でもご飯(お米)が美味しい食堂とそうでない食堂があるように、一食だけ食べてその食材の全てを否定するのは、自身のキャパシティや感性を否定する事に等しいのではないでしょうか?
頂いたお店はこちらの宿の敷地内にあります。
食後、散歩を再開しました。
細い路地の横を通ると、こどもが声をかけてきます。
カメラを向けると…
無表情だったおじさんが、急に笑顔で歓迎ポーズ!笑
しかも歩いて近づいてきます!
未舗装の道路も多い。ちなみに、路地裏で青年たちにいきなり肩を組まれて怪しい雰囲気を感じましたので、細い道は一人で歩かない方が良いと感じました。
メケレは結構ほこりっぽかったです
モスクのミナレット。アザーン用のスピーカーを確認。
教会もあります
男たちが盛大に結婚祝い
美味しそうな果物屋さん
店内の柑橘の量にびっくり!
雨が降り始めたので宿に戻って、シャワーを浴びて昼寝をしました。
しかし、起きると停電しており、夕ご飯(のインジェラ)を食べられない!とショックを覚えた次第(笑)
なので、さっきの果物屋さんに行き…
巨大パパイヤを購入しました。が、ナイフを持っていない事に気づき、しかも停電のみならず断水している状況。仕方ないのでベコッと割って、手でかき出しながら食べましたが、メチャクチャ食べにくかったです。手はオレンジ色に…。
翌日からのエチオピアの日々を楽しみにしつつ、ぐっすり寝ました…